平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
「どこかへ行ってもらっては困る。怪我をしたくなければ、大人しくついてきて頂きましょうか、第一王子殿下」

「何?」

名指しされたニコラスが、全く想定していなかった顔で鼻白む。

彼らの狙いは王子であるらしい。これはいよいよまずいと、さすがのリズも確信を持った。護衛騎士のエドモンドもいない。ここは自分がどうにか隙を作って、ニコラスを逃がすしか――。

そう思いながら、じりじりと後ろにニコラスを庇った。

と、不意に背中から「あっ」と彼の声が聞こえた。直後、白い何かがリズの横を飛んで行って思考が止まる。

「えっ! 嘘!」

リズも、ニコラスと同じく驚いた声を上げていた。

目で追いかけたそれは、ニコラスの腕の中から飛び出した幼獣だった。真っすぐ男たちの方へ飛んでいった次の瞬間――。

「うわっ、なんだこいつ!」

「みゅ、みょう!」

「ぐはっ」

とぅっ、と幼獣が男の一人に見事な飛び蹴りを決めた。

白獣の子供は、幼くともそれなりに力はある。それに完全に離乳をして体幹もしっかりしているで、もふもふな両後ろ足は、男の胸を正確に打っていた。

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