平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
「お、王様のお城に、犯人たちを出入りさせていたんですか?」

「まぁな、一見すると殺人事件と金品強奪事件だったが、事実はもっと複雑でとんでもないものだった。城の利益を、少しずつ横領しているものがいる、とな」

もうキーワードからして色々と物騒である。さらりと述べるにとどめ、意味深に笑ったジェドの不敵な顔を見て、リズは詳細を尋ねるのをやめた。

「社交で情報収集した結果、残る推測の裏付けもほぼ取れた。捕まった犯行グループの法廷出頭予定日も迫る中、チャンスとしては軍事協定の式典あたりしかない――そこで『王子であるニコラスを盾に、拘束された者らの身柄の引き渡しを交渉してくるだろう』と踏んだわけだ」

先程、リズが気づいた通り、狙われていたのは幼獣ではなく、第一王子ニコラスだったのだ。

そうすると、彼が感じていたという視線も、やはりニコラス自身に向けられていたものなのだろう。あの隠し通路でも、そうだった。

「でも、どうして殿下を誘拐するなんていうリスクを冒してまで、そんなことを?」

相手の身分を考えると、庶民のリズは恐ろしくて結末を考えられない。

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