平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
「知れば知るほど、リズが可愛く見えて仕方がないんだよ。そうしたら、大切にしたすぎて、この俺が……困ったことにキスもできん」

今、あちらに行ってリズの手を取ってしまったら、自分はきっと、あんなに可愛い彼女を誰にも見せたくないと独占して、これからの残されている社交も忘れてしまうだろう。

この未来の婚約者のふりの間に、めいいっぱい自分を意識してもらって、タイミングをはかって告白してみようかと思っていた。

少しは自分のことを意識しているみたいなので、期待はあった。

でも、ジェドは自信がなかった。

彼女に避けられてしまう未来を想像したら、躊躇われた。考えさせてくださいと初心なリズに逃げ回られたら、正直ジェドは耐えられないだろう。

リズはまだ十八歳の誕生日も迎えていない、純心で、無垢で、恋も大人の情愛も知らない少女だった。貴族の挨拶のように手の甲にキスを落としただけで、もう真っ赤になって逃げだしてしまうくらいにあどけない。

そんなところさえ全て愛おしい。

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