平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
――だが、それからぴたりとやんで、開かれる気配がない。

「もしかして私、つい鍵まで閉めてしまった、とか……?」

それだとまずい。鬼上司を怒らせてしまう。

リズは、慌ててベッドから降りパタパタと扉へ向かった。確認してみると、扉に鍵はかかっていなかった。

変ねと、不思議に思いながら扉を開ける。

直後、ぐらりとジェドが倒れ込んできて驚いた。ぶつかりそうになって、咄嗟に手を伸ばして彼の体を支えた。

「団長様っ? どうしたんですか、大丈夫ですか!?」

ふと、とても体温が高くなっていることに気付く。

よくよく見れば、しっとりと汗もかいてジェドはつらそうだった。呼吸も不自然に乱れていて、リズは目を丸くする。

「一体どうして……かなり飲まされたとか?」

ジェドがこんな風になっているだなんて、緊急事態だ。思わず混乱のままに思案を口にする。

この完全無欠な鬼上司が、まさか酒に弱いなんてイメージはない。しかし、今回は事件解決もあって「祝い酒だ」とがんがん飲まされそうな気もする――。

そう大急ぎ考えていると、リズに支えられたジェドが手を動かした。

「酒は、ほんの少しだけだ」

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