平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2

◆§◆§◆



「うぅ、すみません団長様」

ジェドに支えられて会場を出たリズは、近くの休憩部屋にいた。

体力がキャパオーバーしてしまったせいだ。ソファに座らせてもらった途端、強い疲労感が足に込み上げて立てそうになくなった。

少し休みが必要であるらしい。水分も摂取した方がいいからと、案内してくれた係の者が使用人たちに伝えに出て行ったところだ。

「挨拶周りをしたら、殿下の周りの様子も見てみる予定だったんですよね? そうお話もされていたのに、私ときたら……っ」

リズは自分に落胆して、思わず顔を両手で押さえた。

不甲斐無さに泣きそうになる。こんなんじゃ、相棒獣より下の助手、と言われてしまっても言い返せない。

「大丈夫だ。本格的に調査するのは明日からの予定で、パーティー最中の様子については、今、外からカルロに見てもらっている」

触れて魔力を繋げている間は、意思疎通ができる。あとでカルロから報告を聞くつもりなのだろう。

片膝をついてこちらを窺っているジェドに、俯いていた顔を上げさせられた。役作りを解いた彼は無表情だったが、リズは不思議と気遣う優しさを覚えた。

なんとなく、いつもと空気感が違っているような錯覚を受けて、見つめ合う。

その時、ドアのノック音がした。
< 85 / 310 >

この作品をシェア

pagetop