平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
じっとリズは、ついついジェドカルロを見つめてしまう。

「なんだ?」

「団長様だけ、いいなと思って。カルロ、驚かれたことがショックだったりするんですか?」

「なんだ、俺より前に筆談で交流を取っておきながら、今更話せることを羨ましがられてもな。いや、カルロは『面白かった』らしい」

……カルロは、どこにいても相変わらずな調子のようだ。

意地悪なところが、相棒騎士であるジェドに似てもいる。初めて獣騎士団にきた時だって、かなり強気の喧嘩腰だったとはコーマックたちからも聞いた。

白獣は、基本的に警戒心が強くて、繊細な生き物でもある。

でも、もしかしたら緊張しているかもしれない、というのは、ただのリズの懸念だったらしい。

「殿下の不安事も、気のせいだったら一番いいのですけれど」

視線を前へと戻して口にする。ニコラスは十五歳よりも幼く見えた。幼獣を大切にしている彼を思えば、何もなければいいのにと心配していた。

「でも、あんなに人が多いのに幼獣も平気なんですね」

ふと、遠目から見た玉座近くに座ったニコラスと、彼に抱えられて満足げだった幼獣を思い出す。

「幼獣の性格にもよる。基本的には、大人の白獣と同じく獣騎士以外の人間がいる場所を嫌う――が、それだけ信頼関係がある証拠だ」

その時、ジェドがふっと顔をあちらへ向けた。
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