平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
将来、彼の妻として居座るのなら当然の度胸だ。それを踏まえてのことなのかもしれないと、リズは先程の令嬢集団を思い出して感心した。
「これは、フィレイユ嬢。会場でご挨拶をしたばかりかと思うのですが、いかがされました?」
「もう少し伯爵様とお話ししていたくって。わざわざ宰相補佐の父に許しを頂いて、護衛も置いてこちらへきたのですわ」
得意げに言いながら、フィレイユ嬢が勝ち誇った顔でリズを見る。庶民は引っ込みなさいな、というメッセージを送られている気がした。
なるほど略奪愛かな……。
リズは巻き込みの疲労感を覚えて、社交界事情を適当に想像する。
親密な雰囲気をかもし出して〝婚約者〟とは紹介されたものの、正式にはまだ婚約者候補だ。令嬢たちにはチャンスがある。
自分はただの庶民であるし、本気で嫁入りしたいと思っている令嬢ならば、まだ恋人でしょと押しのけてでも婚約者の席を勝ち取りに行きそうだ。
――ゆくゆく婚約する人、という設定での恋人役。
恋人を連れてきて、という国王の希望を叶える第一ミッションはクリアした。ついでに今後の調査を踏まえつつの、ジェドへの縁談対策も兼ねている。
ただの恋人役なので張り合われても困る。
リズがよそを見てうーんと考えているのを、フィレイユ嬢は黙らせに成功したと解釈したらしい。既にジェドの腕に豊満な胸を押し付けて、あれやこれやと猫撫で声で喋り始めてアピールしていた。
「おい。おいリズ」
ジェドは作り笑いをたもっていたが、彼女の無関心さに半ば切れかかっていた。こっそり呼ぶ声もリズの耳に入っていない。
「これは、フィレイユ嬢。会場でご挨拶をしたばかりかと思うのですが、いかがされました?」
「もう少し伯爵様とお話ししていたくって。わざわざ宰相補佐の父に許しを頂いて、護衛も置いてこちらへきたのですわ」
得意げに言いながら、フィレイユ嬢が勝ち誇った顔でリズを見る。庶民は引っ込みなさいな、というメッセージを送られている気がした。
なるほど略奪愛かな……。
リズは巻き込みの疲労感を覚えて、社交界事情を適当に想像する。
親密な雰囲気をかもし出して〝婚約者〟とは紹介されたものの、正式にはまだ婚約者候補だ。令嬢たちにはチャンスがある。
自分はただの庶民であるし、本気で嫁入りしたいと思っている令嬢ならば、まだ恋人でしょと押しのけてでも婚約者の席を勝ち取りに行きそうだ。
――ゆくゆく婚約する人、という設定での恋人役。
恋人を連れてきて、という国王の希望を叶える第一ミッションはクリアした。ついでに今後の調査を踏まえつつの、ジェドへの縁談対策も兼ねている。
ただの恋人役なので張り合われても困る。
リズがよそを見てうーんと考えているのを、フィレイユ嬢は黙らせに成功したと解釈したらしい。既にジェドの腕に豊満な胸を押し付けて、あれやこれやと猫撫で声で喋り始めてアピールしていた。
「おい。おいリズ」
ジェドは作り笑いをたもっていたが、彼女の無関心さに半ば切れかかっていた。こっそり呼ぶ声もリズの耳に入っていない。