平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
「相棒騎士となった俺を守ろうという意識が強い。今のところ、教育係のリズの言うことは聞いてくれますが、他の獣騎士たちにも従わない暴れ獣なんですよ」

「そ、そうなのですか」

話もそぞろに、じりじりと後退していったフィレイユ嬢が、そう答えるや否やドレスを翻して小走りで去って行った。

「さて、行くか」

そのまま視線を向けられたリズは、告げられた言葉を掴みかねて首を傾げる。

「どこへですか?」

「お前、朝にも打ち合わせしたのに忘れたのか?」

先程までの甘い表情の紳士をどこへやったのか。ジェドは少し顔を顰め、いつもの感じで言った。

「俺の両親がいる、グレイソン伯爵家別邸だ」

「あ、そういえばそうでした」

思い出したら緊張してきた。

「吉報だと喜んでいる団長様の、ご両親を騙すのかと思うと罪悪感が……。本当にバレないんでしょうか。団長様はふりがうまいですけど、私はこんなんですし」

「俺はな、まだ全然お前に気にされてないことだけは、分かった」

「一体なんの話ですか?」

役作りのことを言ったのに、話がかみ合わないような相槌を打たれる。リズが訝っていると、ジェドがカルロの首の横を撫でて言った。

「カルロ、よくやった」

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