平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
リズは、今後は私用であろうと王都にこられないことを思った。王宮のパーティーに顔を出した際、勝手に婚約を祝われたことが脳裏を過ぎる。

「いいじゃないか。これで、俺がもし社交で動けないとしても、お前はカルロと堂々と歩ける」

「うっ。そうですけど、確かにそうではありますけどっ」

――そうじゃないんですよ!

きっと彼は、仕事と任務のことしか考えていないのだろう。リズとしては、ただの未来の婚約者のふりが、とんでもないことになっているのではないかと思うのだ。

「うぅ、もうやだこの鬼上司」

思わず顔を手で覆って呟いた。

見せつけるようにリズを抱くジェドは、満足げな表情だ。

その不敵な笑みは、美しい容姿に映えて堂々と騎獣しているさまを強めた。おかげで王都民たちの羨望の眼差しを、より一心に注がれていた。

空を進むと早いもので、十分もかからずに目的の場所へ到着した。

――グレイソン伯爵家、別邸。

それは、貴族の高級住宅街の中に広々とした面積を取られていた。細部のデザインが凝られた高い柵、中には贅沢なほど緑の美しい庭が広がっている。

それは獣騎士団にある、戦闘獣のための芝生地を思わせた。

「そういえば、団長様のご両親様のところには、卒業した先代様の相棒獣がいらっしゃるんでしたね」

「そうだ。そのために考えられて作られている」
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