溺愛確定 冷徹御曹司とのお見合い事情
「こんなに可愛いのに、なんで絵麻は自信がないんだろうな。大丈夫だよ。吉池は絵麻がどんなわがまま言ったって、どんなに優柔不断だって絶対に嫌いになったりしないから」
「どうしてそう言い切れるの?」
兄の言葉を疑って聞くと、兄はニヤリと微笑んだ。
「プライドの高い吉池が俺と鈴木に頭下げてまで頼んだんだ。『見合い相手を代わってくれ』って」
「どういうこと?ていうか鈴木さんって誰?」
聞けば私の見合い相手だと言う。
「お見合いの相手は湊さんでしょ?」
「いや、吉池から聞いてなかったか?絵麻の見合い相手は俺の後輩の鈴木だ。絵麻にもそう伝えていたはずだけど」
言われて思い返してみればたしかに私は"鈴木さん"に会いに行き、湊さんにも間違っていないか確認した。
「でもそれならなんで?なんで私は湊さんに会ったの?」
そう言えば兄は私が湊さんから話を聞いていないことを察してくれて、あの日、湊さんが実家のホテルの経営状況を確認するためにホテルを訪れていたこと、そこで偶然、私を目にして、兄に連絡して来たことを教えてくれた。
「『お前の妹、今日見合いか?』って深刻な声で聞かれてさ。『なんで知ってるんだよ』って言ったら『目の前にいる』って。どんな偶然だよ、って思ったけど、今考えると何もかもが運命的だったんだよな」
「何もかもってどういうこと?」