勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。
「西園寺家に生まれたから
九条さんに出会えたのは、本当です。
背が高いのも素敵だと思うし、
九条さんはすごくかっこいい人だとも思います。
でも、それ以上に……」
目をつぶれば、九条さんへの想いがあふれ出す。
「お年寄りや小さな子がいると、
一歩足をとめて道をゆずるところ。
私が着物で歩いていると、
歩くスピードにも、歩幅にも気をつかってくれるところ。
転びそうになると、すぐに助けてくれて、
私が緊張して言葉に詰まっても、
ちゃんと話せるようになるまで待っていてくれるところ。
コタロウくんをとても大切にしているところも、大好きです」
コタロウくんとじゃれ合う九条さんを思い出して、
ポカポカと心に穏やかな気持ちが広がっていく。
「九条さんの優しいところも、よく笑うところも、
面白いところも、全部大好きです。
初めて一緒に出掛けた日から、
……いえ、たぶん、出会った瞬間から
惹かれていたんだと思います。完璧な片思いですけど……」
こうして九条さんのことを考えるだけで、
切なくて胸が苦しくなる。
でも、九条さんの柔らかい笑顔を思い出すだけで嬉しくて。
すると訝しげに腕を組む小鳥遊さんと目が合い、ハッとする。
いきなりこんな話を聞かせてしまって、不愉快にさせてしまったのかも!
九条さんに出会えたのは、本当です。
背が高いのも素敵だと思うし、
九条さんはすごくかっこいい人だとも思います。
でも、それ以上に……」
目をつぶれば、九条さんへの想いがあふれ出す。
「お年寄りや小さな子がいると、
一歩足をとめて道をゆずるところ。
私が着物で歩いていると、
歩くスピードにも、歩幅にも気をつかってくれるところ。
転びそうになると、すぐに助けてくれて、
私が緊張して言葉に詰まっても、
ちゃんと話せるようになるまで待っていてくれるところ。
コタロウくんをとても大切にしているところも、大好きです」
コタロウくんとじゃれ合う九条さんを思い出して、
ポカポカと心に穏やかな気持ちが広がっていく。
「九条さんの優しいところも、よく笑うところも、
面白いところも、全部大好きです。
初めて一緒に出掛けた日から、
……いえ、たぶん、出会った瞬間から
惹かれていたんだと思います。完璧な片思いですけど……」
こうして九条さんのことを考えるだけで、
切なくて胸が苦しくなる。
でも、九条さんの柔らかい笑顔を思い出すだけで嬉しくて。
すると訝しげに腕を組む小鳥遊さんと目が合い、ハッとする。
いきなりこんな話を聞かせてしまって、不愉快にさせてしまったのかも!