勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。
けれど動揺している私の隣で、
九条さんはコーヒーを飲みながら平然としている。
相変わらず私ばかりが意識していて、恥ずかしい。
すると、九条さんが柔らかく笑って
私の顔をのぞきこむ。
「彩梅、左手、だして」
……え?
きょとんと左手を差し出すと、九条さんがその薬指に、
マドレーヌをラッピングしていた赤いリボンを、
ちょうちょ結びで巻きつけた。
……左手の、薬指?
こ、これは、どういう意味なんだろう?
もうドキドキしすぎて、心臓が痛い……っ!
すると、九条さんがゆっくりと、言葉をつむぐ。
九条さんはコーヒーを飲みながら平然としている。
相変わらず私ばかりが意識していて、恥ずかしい。
すると、九条さんが柔らかく笑って
私の顔をのぞきこむ。
「彩梅、左手、だして」
……え?
きょとんと左手を差し出すと、九条さんがその薬指に、
マドレーヌをラッピングしていた赤いリボンを、
ちょうちょ結びで巻きつけた。
……左手の、薬指?
こ、これは、どういう意味なんだろう?
もうドキドキしすぎて、心臓が痛い……っ!
すると、九条さんがゆっくりと、言葉をつむぐ。