勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。
その時、スマホが鳴って手にとると、
ものすごく鋭い視線が突き刺さる。
夏休みに入ってから、
サークルのイベント関連のお誘いが多い。
すると、隣にやってきた九条さんが目を光らせる。
「……ともだち?」
「大学のお友達です。水島アキラさんっていう」
「……アキラ?」
「女の子です!」
女子大だし!
「あの、九条さん、もっと広い世界を見ろって、
私に言いましたよね?」
「そうだったか? 彩梅、冷蔵庫からバターだして」
「はい、……じゃなくて!
もっと広い世界を知って、
色々な人に出会えって言ってたのに。
サークルも飲み会もダメって……!」
最近の九条さんは、お父さんより厳しい気がする。
「うちの奥さんは危ないからなー。
ぼけーっとしてて、『彼氏、いるの?』って聞かれて、
『彼氏はいません』って答えそうだし。
いるのは旦那だし、みたいな」
「そんなこと、誰も言ってこないです!」
「はあ」
「ため息つかないでください!」
「とにかく、絶対にほかの男に近寄るなよ」
九条さんがこんなに心配症だとは思わなかった!
九条さんこそ、モテモテなのに!
「つうかさ、女子大なのに、
なんであんなに、男子が出入りしてんの?
男子禁制なんじゃねえの?」
ど、どうしよう、もう我慢の限界。
こんなに心配してくれるなんて、
嬉しすぎて頬っぺたが緩む!
「……どうした?」
「九条さんが心配してくれて、嬉しいなーって!」
すると、ふわりと唇に甘い違和感。
……び、っくりした。
ものすごく鋭い視線が突き刺さる。
夏休みに入ってから、
サークルのイベント関連のお誘いが多い。
すると、隣にやってきた九条さんが目を光らせる。
「……ともだち?」
「大学のお友達です。水島アキラさんっていう」
「……アキラ?」
「女の子です!」
女子大だし!
「あの、九条さん、もっと広い世界を見ろって、
私に言いましたよね?」
「そうだったか? 彩梅、冷蔵庫からバターだして」
「はい、……じゃなくて!
もっと広い世界を知って、
色々な人に出会えって言ってたのに。
サークルも飲み会もダメって……!」
最近の九条さんは、お父さんより厳しい気がする。
「うちの奥さんは危ないからなー。
ぼけーっとしてて、『彼氏、いるの?』って聞かれて、
『彼氏はいません』って答えそうだし。
いるのは旦那だし、みたいな」
「そんなこと、誰も言ってこないです!」
「はあ」
「ため息つかないでください!」
「とにかく、絶対にほかの男に近寄るなよ」
九条さんがこんなに心配症だとは思わなかった!
九条さんこそ、モテモテなのに!
「つうかさ、女子大なのに、
なんであんなに、男子が出入りしてんの?
男子禁制なんじゃねえの?」
ど、どうしよう、もう我慢の限界。
こんなに心配してくれるなんて、
嬉しすぎて頬っぺたが緩む!
「……どうした?」
「九条さんが心配してくれて、嬉しいなーって!」
すると、ふわりと唇に甘い違和感。
……び、っくりした。