メレンゲが焼きマシュマロになるまで。
「だーかーらー、あの衣装はレミのアクセの為の衣装だから。俺は見てただけ。俺くらいになると女の子の肌見るだけでどんな触り心地かわかるの。俺の方の衣装は普段キョウが着てるみたいな露出少ないやつだから安心して。」

「い、いや、別に聞いてねーし!」

「キョウってさ、巨乳でもないけど貧乳でもないじゃん?だからああいう服、いい感じに着られるんだよ。デカ過ぎるとそっちに目行っちゃうし、小さ過ぎると格好つかないし。」

「!?あいつのこと、そういう目で見るんじゃねえよ!」

「そういう目って・・・モデルとして見てるだけだよ。そういう目で見てるのはハルでしょ?」

「違っ、あいつは危機管理がなってないから・・・。」

「そんなに心配なら『俺の大事な杏花にモデルなんてさせねー!』って突っぱねればよかったのに~。」

「だからあいつは俺のもんじゃねーし、あいつの可能性を勝手に潰すわけには・・・。」

しどろもどろになっているところに杏花が戻ってきた。髪とメイクはそのままだったが、服装はいつもの感じ───丸襟でワンピースみたいな形のキャメルの薄手コートに小豆色のタイツ、コロンとした形のショートブーツ───で、色気と幼さが混在するアンバランスな彼女に戻っていた。衣装を着ている姿も綺麗だったけれど、なんだかホッとして、抱きしめたい衝動に駆られたがなんとか抑えられた───この瞬間は。
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