メレンゲが焼きマシュマロになるまで。
「本当!?嬉しい!」

弾んだ声が返ってきて驚く。声だけでなく体ごとピョンピョンと弾みそうな勢いだ。

「嬉しい・・・のか?だって俺みたいな・・・。」

「同じことを考えてる人がいたことが・・・ううん、暖人が(ヽヽヽ)同じことを考えてたことが嬉しい。」

先程より大きくズキュン、と音がした。

───俺は、こいつとならそのままの自分でいられるのかもしれない。目つきを気にしないでいられるし、こんな顔で実はメルヘンなことを考えてしまうことも隠さなくていいんだ。

「・・・ほ、本当か?」

「うん。すっごく嬉しい!・・・あっ・・・。」

「どうした!?」

「つったの・・・膝の裏・・・。」

「貸せ。」

杏花を砂浜に座らせて足を引っ張って伸ばす。今日も彼女は長いスカート───ワンピースの下にスカートかもう1枚ワンピースを重ね着していた───を履いていた。

「治ったか?」

「つってるの自体は収まったけど、まだ痛みが残ってる・・・痛っ。」

「・・・しょうがねぇな。はしゃぎ過ぎなんだよ。これだからガキは。」

そう言いつつも嬉しくて浮かれてしまう。どう考えたってはしゃぎ過ぎなのは俺の方だ。その勢いのまま彼女を抱き上げた。
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