フラれ女子と秘密の王子さまの恋愛契約

「ええ! もしもあなたが帰国するなら、父上からの譲位を進言してもいいわ。あなたが国王になれば、きっと盛りかえせる。
わたくしも、妻としてあなたを一生支えるわ」

ウキウキと色んなプランをレイに話し出すミレイ王女を、私は呆然と見てた。

(やっぱり……レイはミレイ王女を……好きだったんだ)

以前微かにあった懸念がパンパンに膨らみ、膨張し過ぎて苦しい……。

やっぱり、レイもただの男だったの?
和彦みたいに……私を利用して……結局、香澄やミレイ王女みたいに美人で身分もある人を選ぶなんて。

泣くな、と思うのに。まぶたの奥が勝手に熱くなる。じわじわ込み上げるものを飲みこみ、戦慄く下唇を必死に噛みしめた。

「ーーで?それはあくまでアンタの理想だろ」

大人しく聞いていたはずのレイの、冷たく突き放す言葉がハッキリと響いた。

「悪いけど、アンタとは結婚しない。オレの恋人はコイツだから」
「えっ……」

レイにグイッ、と肩を抱き寄せられ、予想外の展開に顔が熱くなる。

ところが……

衝立の後ろで不審な動きをする従業員が見えて、注視していると。食器の間から取り出したのは、黒光りする銃で。

彼女は衝立の間から、確実に王女に狙いを定めてた。


『父さんの敵っ……!』
「ミレイ王女っ!!」

咄嗟に、体が動いて彼女を突き飛ばす。

ガオン、と聞き慣れない銃声と同時に、焼けるような熱い痛みを感じた。



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