フラれ女子と秘密の王子さまの恋愛契約
(あ、あれ……なんで私がこんな必死になっているんだろ)
自分でもびっくりするくらい、彼を必死に持ち上げてた。
「私は、たとえ彼がアルバイトや無職でも構わないよ!それくらいいい加減な気持ちじゃないから」
ソファの前にあるテーブルに両手をついて、体を乗り出すくらい熱くなってしまった。
冷静なお父さんの目を見てハッと我に返ると、急に羞恥心が湧いて顔が熱くなる。
けど、もっと顔が熱くなることがすぐに起きた。
テーブルに乗った私の左手に、暖かさを感じてみると……
真宮さんの大きな手が、私の手に重ねられていて。
反射的に彼を見ると、予想外なことにーー微笑んでくれてた。
ドキン、と心臓がかつてないくらいに大きく跳ねて、触れられた先から温かさがじんわり広がっていく。
“大丈夫だ”ーーと。無言で言ってくれた気がして。私もいつの間にか、緊張がほどけていった。
「いいんじゃない?ご招待を受けましょうよ、あなた」
予想外の言葉が聞こえて、パッと見るとお母さんは微笑んでた。
「これほど想いあうなら、一度生活ぶりを見せていただいてから結論を出しても遅くはないんじゃないかしら?」
お母さんのナイスなフォローに、心のなかで拍手しておいたけど。
想いあうってのはないよ、お母さん!