フラれ女子と秘密の王子さまの恋愛契約
おじいちゃん先生に“ふぉふお、仲睦まじくて羨ましい限りじゃ”なんて言われたけど、どこが仲良しかいまいち自分ではわからない。
中待ち合いで待っていた小椋さんは、私たちの姿を見つけた途端小走りで駆け寄った。
「あ!どうでしたか~? 秋吉(あきよし)先生はなんて??」
「1度の火傷だろうって。とにかく清潔に保ち、“明日また夜でもいいので来てください”って言われました」
真宮さんの代わりに私が答えると、 心底ホッとしたように胸を撫で下ろして。いきなりガバッと頭を下げた。
「ごめんなさい!ボクが余計なこと言ったから、社長にお怪我を……本当にごめんなさい!!」
「いい。皿が勝手に移動しただけだから、誰も悪くない。そんなに気にするなら、仕事で返せ。以上」
小椋さんの謝罪を受入れた真宮さんは、そうあっさりと返して。
小椋さんは「わかりました!これまで以上に全身全霊、骨肉粉砕、誠心誠意勤めさせていただきます~」と叫び、なぜかピッと警察官の敬礼のような格好をした。
というか…………通常でさえ、こんな深夜になるまで勤めたり泊まり込みもあるのに。これ以上って……どれだけ大変なんだろう。
私の両親に紹介したようなビッグプロジェクトを幾つも抱えてるみたいだし、創業者の一人である真宮さんは社長とはいえ実務に関わっている。しかも、中心的な部分で直接指揮を取っているらしいし。多忙なのは仕方ないけど……体が大丈夫かちょっと心配。
それを見抜いてたからか、おじいちゃん先生は栄養剤入りの点滴を真宮さんに施してた。