フラれ女子と秘密の王子さまの恋愛契約
だから、こう答えることにした。
「確かに、私は真宮さんと一緒に暮らしています」
「やっぱり!やっと認めたわね、このドロボウネコ!」
私が告げた途端に、王女様は勢いよく立ち上がって肩を怒らせた。
でも、マリアさんは冷静な声でそれを嗜める。
「ミレイ様、お座りなさいませ。淑女たるもの、そのような粗野な行動は相応しくありません」
「お黙り! マリア、あなたはどちらの味方なの!?」
「敵や味方ではありません。ただ、あなた様がお立場に相応しい令嬢(レディ)になられることを願う者です」
そう返され、毒気が抜かれたのかミレイ王女はそのままソファに座り直した。
「仕方ないわね。今はあなたに任せるわ」
「ありがとうございます」
どうやら、マリアさんは王女様から相当信用されているみたい。 そして、マリアさんから改めて質問された。
「では、レイ王子殿下と暮らしてらっしゃることをお認めになるのですね?」
「いえ」
私がそう答えると、さすがにマリアさんも疑問を浮かべた顔をする。
「どういったことでしょうか? あなたと暮らしてらっしゃる方がレイ王子殿下と、ミレイ王女様のお話からは理解できるはずです」
「確かに……ですが」
私は、マリアさんに問いかけた。
「失礼ですが、私から王女殿下にひとつご質問をしても?」
確か、身分が下の者から上の方に直に話しかけては失礼になる……と聞いたことがある。すると、軽く驚いたマリアさんは、すぐに「どうぞ」と許可をくれた。