フラれ女子と秘密の王子さまの恋愛契約
「こっからはぼくの独り言で~す! まあ適当に聞き流してくださあい」
「えっ?」
私が反応する間もなく、小椋さんはやたらデカイ声で自称「独り言」を話し出した。
「ミレイ王女は現グレース王国の第20代国王、ゲオルグ二世陛下のご息女ですね。
で、真宮さん……レイ王子の母がその前の女王でミルコ女王陛下です。
ちなみに、ゲオルグ二世陛下とミルコ女王陛下はご兄弟でいらっしゃいます」
なにか……独り言にしてはやたら解説的なと思ったけど。
「ところが、ゲオルグ陛下が生まれた直後……突然父であられたクリストフ陛下が亡くなられました。本来ならば男子の長子であるゲオルグ様が王太子になるものですが……
まだ生まれたばかりの赤子。なので、一時的にと5つ上のミルコ王女が女王に祭り上げられました」
確か、ミルコ女王って真宮さん……レイ王子のお母様だったよね? とない頭で必死に整理しながらついていくのに精一杯だ。
「日本ではまだ幼稚園年中さんの年齢の子どもですよ? 当然、なにも知りませんしできません。
まして、帝王教育なんて無縁でしたからね。
母上の母后が摂政として、その父の大臣とともに政治をされてましたよ。
つまり、ミルコ女王陛下は名ばかりの王位につけられたのです。ゲオルグ様が成長するまでの、いわゆる中継ぎです。退位前提に勝手に王位につけられたのですよ。わずか5歳でです」