フラれ女子と秘密の王子さまの恋愛契約
(もう……真宮さんのバカ!なんでこんなにどんどん泥沼にはまるようなことをするのよ)
食事の後片付けは男性陣が「疲れてるだろう」と気を利かせてくれた。真宮さんは風呂掃除までしに行ってる。
ビルトインの食器洗浄乾燥機もあるのに、あえてお父さんは一つ一つ丁寧に食器を手洗いしてた。
真宮さんが淹れてくれた紅茶といつの間にか用意されたスイーツで、食後のデザートタイム。
お母さんと二人でダイニングテーブルでまったりした。
「あなた、終わったらお茶にしましょうよ」
「ああ、ちょっと待て。シンク回りはきちんと拭いてゴミも始末しないとな」
案外細かいお父さんに苦笑いしながら、真宮さんやお父さんの意外な面を知ることが出来て嬉しい。
「お父さんも家事するんだね」
「結婚するまでひとり暮ししていたもの。一通りのことはできるのよ。でも、ほら。ああやって細かいでしょ?結婚した時は、そりゃあ大変だったのよ。色々言われて何度大喧嘩したかしら」
お母さんが昔を思い出したのか、しみじみと話してくれた。
「え、お母さんとお父さん、喧嘩したの!?」
私が知る限り、両親は滅多に喧嘩なんてしなかった。べたべたはしないけど、適度に仲はよくて……。だから、意外や意外。
けど、お母さんは実感のこもった声で言った。
「当たり前でしょ。今まで別々に暮らしてた赤の他人同士が暮らすのよ。付き合った時にはわからない、生活や考え方の違いがあって当然なの」