1日だけの恋~10月25日夜完結~
それから、綿貫さんはシートベルトを閉めミラーで後ろを確認して車をスタートさせた。
「部屋へすぐ行きたい?
それとも少しデートしていく?」
「デート?」
「そ、マリアが可愛いから、連れて歩きたい気分。それに、もう恋人なんだから、少しデートしよっか。定番だけどお台場にでも行こうか?」
「いいですけど」
「OK、行こう」
綿貫さんは、楽しげに目を細めた。
嬉しいな。
デートまで出来るなんて。
良い思い出が沢山出来そうだ。
きっと、一生の思い出になる。
こんないろんな表情の綿貫さんが見られて良かった。
考えていたより、ずっと素敵で優しい人だ。
思っていたより、手が速いのには驚いたけど。
でも、デートの提案してくるとは意外だ。
一晩だけの相手にも綿貫さんは優しくするわけか。
優しくするのは、遊び相手とも後腐れなく別れるためだろう。
あとから恨まれでもしないように。
でも、やたら優しくして、簡単に恋人にまでしたりして。
今後つきまとわれたら面倒だろうに。