1日だけの恋~10月25日夜完結~
見つめられて髪に触れられる。

「…、不思議だ。マリアとは初めて会った気がしない」

綿貫さんは、私の髪に触れながら顔を寄せ軽く耳にキスをしてきた。

「っ!!」

初めてのことばかりで、驚いてしまう。

肩に力が入り体を強張らせていた。

「どうかした?」

綿貫さんが私の肩へ手をおいて怪訝そうな表情をみせた。

なにも知らないうぶな子だと、綿貫さんが手を出すのをためらってしまうかも。

それじゃだめだ。

興味をもってもらわないと。

「会ったのは初めてじやないって言ったら驚きます?」

好きな相手の気をひくには、粋な会話が必要不可欠だ。これも雑誌やネットで得た情報。

自分に興味を持たせる会話。

少しアーモンド型の目を大きくした綿貫さん。

「……」

私を見おろす綿貫さんを見上げ、綿貫さんの首へ手を伸ばし、踵をあげて顔を近づけ綿貫さんの唇へ自分の唇を押し付けた。







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