1日だけの恋~10月25日夜完結~
「綿貫さん!」
リビングルームにも綿貫さんはいなかった。
急いで歩いて、バスルームへ向かった。
鏡の前に綿貫さんがいて、髪を整えていた。
チラッと私を見た。
「着替えたら出てってくれないか」
冷たい口調で言われた。
「綿貫さん、誤解です。私、綿貫さんが……」
手を洗いながら、鏡越しに私を見た綿貫さん。
「誤解でもなんでもいいんですよ。もう。
いい加減にしてくださいっ」
強く言われて、ビクッとなってしまう。
怒っている。
私が怒らせたの?
「あなた……無和化粧品の会長のお孫さんで社長はお父上だ。そうですよね?」
鏡の中の綿貫さんは怒り満ちた瞳を私に向けていた。