バイバイ、ベリヒル 眠り姫を起こしに来た御曹司と駆け落ちしちゃいました
エレベーターが動き出したところで、山中先輩の隣に立った美咲さんが話しかけた。
「亜莉沙は相変わらず、あれなの?」
とたんに、先輩の表情がこわばる。
美咲さんが笑顔で先輩の肩に手を乗せる。
「ああ、そうなの。べつにいいじゃない」
他の人たちの視線が集まる中で、先輩の目が泳いでいた。
「どうした、山中。遠慮なく話せばいい。つもる話もあるんだろう」
社長に言われても、かたくなに無表情を貫いている。
「いえ、昔の話ですから。皆様にお聞かせするようなことではありませんので」
微妙な空気が流れてみなが無言になってしまったところで、エレベーターが下に到着した。
高層階用の専用エレベーターはあえて裏口に面している。
人目に触れないで車寄せから直接入れるようになっているのだそうだ。
山中先輩が先頭に立って、ベリヒルモールにつながるVIP専用通路に案内する。
出たところは、さっき荷物を運んだときに社長が現れたところだった。
ああ、こんなところとつながっていたのか、と感心していると、山中先輩はそこから搬入口とは別の通路へと入っていった。
「さっき、社長と業務用エレベーターで一緒に上がったんですよ」
「え、何やってるのよ。こっちに専用エレベーターがあるんだから」
「広報の男の人も、社長を私に託して応援に行ってしまったので分からなかったんです」
「あ、関口さん? ああ、もう、ちゃんと言っておけば良かった。あの人、優秀なのに、たまにそういうところがあるのよね」
先輩の言うとおり、搬入口の横の通路から人目につかずに上がれる専用エレベーターがあって、七階まではあっという間に到着した。
「亜莉沙は相変わらず、あれなの?」
とたんに、先輩の表情がこわばる。
美咲さんが笑顔で先輩の肩に手を乗せる。
「ああ、そうなの。べつにいいじゃない」
他の人たちの視線が集まる中で、先輩の目が泳いでいた。
「どうした、山中。遠慮なく話せばいい。つもる話もあるんだろう」
社長に言われても、かたくなに無表情を貫いている。
「いえ、昔の話ですから。皆様にお聞かせするようなことではありませんので」
微妙な空気が流れてみなが無言になってしまったところで、エレベーターが下に到着した。
高層階用の専用エレベーターはあえて裏口に面している。
人目に触れないで車寄せから直接入れるようになっているのだそうだ。
山中先輩が先頭に立って、ベリヒルモールにつながるVIP専用通路に案内する。
出たところは、さっき荷物を運んだときに社長が現れたところだった。
ああ、こんなところとつながっていたのか、と感心していると、山中先輩はそこから搬入口とは別の通路へと入っていった。
「さっき、社長と業務用エレベーターで一緒に上がったんですよ」
「え、何やってるのよ。こっちに専用エレベーターがあるんだから」
「広報の男の人も、社長を私に託して応援に行ってしまったので分からなかったんです」
「あ、関口さん? ああ、もう、ちゃんと言っておけば良かった。あの人、優秀なのに、たまにそういうところがあるのよね」
先輩の言うとおり、搬入口の横の通路から人目につかずに上がれる専用エレベーターがあって、七階まではあっという間に到着した。