激おこ転生幼女のモフモフ無双!
「そうさ、せっかくの貴重な薬草を枯らしちまっては勿体ない。凄腕の薬師の嬢ちゃんが……、いや、嬢ちゃんのお師匠さんの方がいいか。とにかく、その人に渡して立派な生薬に仕立ててもらうのが、世のため人のためってなもんさ!」
 なんて、なんて人のいいおじさんたちなんだろう――!
「おじさん……!」
 感動の眼差しを向ける私の肩を、おじさんが逞しい腕でポンッと叩く。農業や採集といった仕事で身を立てているはずのおじさんの腕は、予想外に筋肉質な感触だった。
 ……うちの領で農業に従事する男性らの腕は、こうじゃないわよね?
 むしろ、おじさんの腕は鍛え上げられたフレディや騎士のみんなに通じている気がした。
「ほら、薬草が生えているのはこっちだ」
「わわっ!」
 過ぎった微かな違和感は、おじさんに強めに背中を押されたことで霧散する。
「あの! それじゃあ、無事に薬草が摘めたら、その時は半分こにしよう? 全部っていうのは、なんだか悪いもの」
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