激おこ転生幼女のモフモフ無双!
 もっとも、縛り上げる際は「きつくないか?」「痛くないか?」としつこいほどに確認されて、縄は手がギリギリ抜けないくらいのゆとりを持って括られている。私が「そんなに心配するくらいなら、縛らないでおいたら?」と言えば、「そうもいかねぇんだ。すまねぇな」と申し訳なさそうに謝ってこられて驚いたものだ。
「すまねぇな、お嬢ちゃん」
 そうして今も男は、もう何度目にもなる「すまねぇ」を繰り返す。
「だがなぁ、辛いもんで軍っつーのは厳格な縦割り組織なんだ。上にやれって言われれば、否とは言えねえんだよ。まぁな、大所帯を纏めるにゃ、ある程度の強権を上に持たせにゃなんねぇんだろうなぁ。……お、そうだ! そういやぁ、おいちゃん、アメちゃん持ってたんだよ。ほら、よかったらこれでも食って機嫌直せや」
 ちなみに、目の前にアメちゃんを差し出してくるこの男――自称”おいちゃん”は、私を岩山に案内しながら酒が残って胸焼けしていると語っていた、あのおいちゃんだ。
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