ラグジュアリーシンデレラ
「詩歌。その辺にしておいてくれ。」

「分かりました。それで、電話の内容は、上手く行きました?」

「それがまだだ。詩歌、悪いけどまた資料、取り寄せてくれ。」

「はい。どのような資料を……」


私は、そこでデスクの上を叩いた。

これじゃあまるで私は、お飾りみたいじゃない。

「もう、分かりました。私、帰ります。」

「結野。もう少しで終わるから、待っててくれ。」

「いえ。今日はもうキャンセルします!」

私は林人さんから離れて、ソファに置いた荷物を持った。

本当は、1泊旅行する為の荷物。

なんだか今は、虚しく思える。


「結野。待てって。そうだ、このカード。」

林人さんは、私にクレジットカードを握らせた。

「隣のショッピングモールで、好きな物を買うといい。それで時間を潰しててくれ。」

その言葉も、カチンときた。

「そんなのいりません!」

私はカードを、林人さんに返した。
< 117 / 177 >

この作品をシェア

pagetop