ラグジュアリーシンデレラ
そしてまた、林人さんは私にキスをする。

今度は、舌を絡ませる深いキスだ。

「ああ……結野。我慢できなくなるよ。」

「あの、亀山さんがいますから。」

「そうだね。」

すると林人さんは、ニコッとして私を見降ろした。

「すぐ終わらせるからね。」

そう言ってデスクに戻った林人さんは、亀山さんから貰った資料を手に、また電話を架け始めた。


私はそれを見ながら、ソファに座る。

「はい、コーヒー。」

いつの間にか亀山さんは、私にコーヒーを淹れてくれていた。

「私のスペシャルブレンドだから、美味しいと思うわよ。」

そこが、鼻についてムカつく。

「……いただきます。」

一口頂くと、本当に美味しい。

そして更にムカつく。


「ああやって電話を架けている姿見ると、昔を思い出すわ。」
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