ラグジュアリーシンデレラ
「ごめんなさい。」

私は社長室から、出て行こうとした。

「結野!」

林人さんから腕を掴まれ、抱き寄せられた。


「俺がバカだった。今、結野を失おうとして、ようやく分かった。会社より、結野が大切だって。」

「なっ!」

りずさんが、驚いている。

「林人!」

亀山さんも驚いている。

「もう一度、りずさんのご両親、ウチの両親で、この件に関して話し合いをするから、もう少し待って欲しい。結野。」

そして林人さんは、私の左手の薬指に、もう一度指輪をはめた。

「俺の気持ちは、変らないよ。愛している、結野。」

「林人さん、私も愛している。」

すると林人さんは、亀山さんとりずさんが見ている前で、私にキスをしてくれた。


「りずさん。」

「何です?」

林人さんは、デスクに戻って椅子に座った。

「この会社で働くのは、あなたの自由だ。でも結果は変わらない。それでもいいなら、どうぞ。」

「分かったわ。」

りずさんは、私の前に来ると、手を差し出した。

「私、この会社で働くわ。あなたに、どっちが林人さんにとって相応しいか、見せつけてやるから。」

そう言ってりずさんは、亀山さんに入社の手続きを行うように、言っていた。


なんだか、新しい戦いが、幕を開けたみたい。
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