ラグジュアリーシンデレラ
「ごめん。他の女の子には、カッコいいって言われたら、ありがとうって直ぐ返せるんだけど。結野ちゃんにだけは、できなくて。」

「どうしてですか?」

むしろ、他の女の子みたいに、さらりと返してくれればよかったのに。

「結野ちゃんにだけは、本当にカッコいいって、思って欲しいんだよ。」

そして、赤い顔をして井出さんは、横を向いた。

反動で、私も顔が赤くなる。

二人で顔を赤くしている。

なに、この状況!


「本当ごめん。何言ってるんだろうな、俺。結野ちゃんの前では、恥ずかしい事も言えてしまう。」

どうしよう。

こんな事言われるなんて、誤解しちゃうよ。

「本当に……」

「ん?」

「カッコいいと、思っています。」

そしてまたかぁーっと、頬が熱くなった。


「結野ちゃん。って、あっ!」

斉藤さんが井出さんに気づいた。

「ごめんね。気づかなくて。」

「大丈夫ですよ、久子さん。」
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