密かに出産したら、俺様社長がとろ甘パパになりました~ママも子どもも離さない~
どきりとして一瞬返事が遅れたが、煌人を抱いている腕に少し隙間を開ける。そこに雛子が遠慮がちに手を通し、ギュッと身を寄せてきた。
「あったかい」
「大きな湯たんぽを抱いているからな」
「ふふっ。重いでしょう?」
「ああ。だが、幸せな重みだ」
そんな会話をしながら出口を抜け、駐車場に停めた車に向かった。もともと帰りは車でふたりを送るつもりだったので、後部座席にはちゃんとチャイルドシートを載せてきた。
「完全に熟睡だな」
車に乗せてチャイルドシートのベルトを着けても、煌人はまったく起きる気配がなかった。
「これは夜寝ないパターンかも。保育園が明後日まで休みでよかった」
助手席の雛子は煌人の寝顔を見ながら苦笑して、自分のシートベルトを締めた。
その横顔をちらっと一瞥した俺は、コートの内ポケットに手を入れて、クリスマスプレゼントよりも大切な贈り物の、小さな箱を取り出した。