密かに出産したら、俺様社長がとろ甘パパになりました~ママも子どもも離さない~

 夕食は、引っ越し当日ということもあって近所の蕎麦屋で蕎麦を食べた。

 煌人は長いそばを啜るのに少々苦労しながらも一生懸命食べ、食後の蕎麦湯が初めてだとただそれだけのことに感激し、かわいい表情を見せてくれた。

 帰宅した後、俺は煌人と一緒に風呂に入りたかったのだが、まだそこまで打ち解けてくれてはいないのか、照れた様子で「今日はママと入る」と言われてしまった。

 あからさまにショックを受けていると、雛子が「じゃあ三人で入るのは?」と提案したが、それは俺が遠慮した。

 いくら子どもと一緒とはいえ、雛子の裸を見て平然としていられる自信がなかった。

 なにしろ四年離れていたんだぞ? 四年。その間、俺は雛子と抱き合った過去の記憶だけで自分を慰めるしかなかったのだ。

 その状態で、三人で風呂なんか……入りたくても入れるわけないだろう。

 ひとり悶々としながら適当にリビングで寛いでいると、やがて煌人が先に風呂から上がってきて、パジャマのズボンに半袖の肌着という格好で俺のもとにやってきた。

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