密かに出産したら、俺様社長がとろ甘パパになりました~ママも子どもも離さない~
「『もう面倒見切れない』って電話をもらった時は、この人を信じた私が馬鹿だったって、心底自分を責めたわ。幸い、私は遊園地近くのファミレスで待機してたからすぐに迎えに行けたけど……それでも、真菜を数十分ひとりぼっちにして、泣かせたことには変わらない」
「聖子さん……」
聖子さんだけが悪いんじゃない。それでも自分を責めてしまう気持ち、私にも覚えがある……。
そっと彼女の背中に手を添えると、聖子さんは目尻にきらりと光った涙を指先で拭って微笑んだ。
「……ありがとう。聞いてもらって、少し楽になったわ」
「よかった。気を取り直して食べましょう? うちのお弁当もよかったら」
「ホント? 雛子さんの卵焼き、おいしそうだと思ってたの。あ、うちのフルーツも食べて」
聖子さんとシェアしながらゆっくりお弁当を食べていると、遊具の方から一度ふたりが戻ってきて、「やっぱりおなかすいた」と言いだした。
私も聖子さんもやれやれと苦笑しながら、今度こそ落ち着いてお弁当を食べ始める子どもたちの姿を優しく見守るのだった。