密かに出産したら、俺様社長がとろ甘パパになりました~ママも子どもも離さない~
「ああ。また連絡する」
「じゃ、後ろのプレゼントだけもらっていくね」
後部座席に置いたおもちゃの袋を一瞥し、そう言って助手席から降りようとすると、玲士が私の腕をぐっと掴んで引き留めた。
驚いて振り向いた私に、玲士が切なそうな目をして告げる。
「イブの夜……俺がプレゼントを渡しに行くのはダメか?」
「えっ?」
「正体がわからないようサンタクロースの格好をして、プレゼントを渡したら、すぐに帰る。ただ、煌人の喜ぶ顔が見たいんだ」
必死な顔で頼み込まれて、私は思いを巡らせる。
どうしよう……。サンタの格好をして会いに来るだけなら、いいかな。
一歳頃までは、煌人もまだサンタさんの存在にピンと来ていなかったけれど、二歳だった去年は枕元にプレゼントを置いただけで、翌朝『シャンタしゃん!』と大喜びだった。
そのサンタさんが直接家に来てプレゼントをくれたら、煌人は大興奮だろうな。
それに、個人的にもちょっと見てみたい。隙のない完璧イケメンの玲士が、白いひげに赤い帽子をつけて〝メリークリスマース!〟とか言ってはしゃぐ姿……全然想像できないんだもの。