密かに出産したら、俺様社長がとろ甘パパになりました~ママも子どもも離さない~
間山に心配をかけたくなくて嘘をついたはずが、余計に気を揉ませてしまったみたい。
これ以上ごまかすのは心苦しくて、私は俯きがちに真実を告げた。
「彼は……煌人の父親なの」
「えっ?」
間山は短くそう言うと、口をぽかんと開けたまま固まった。そうとう驚いているようだ。
「最近、再会したばかりなんだけど……結婚を申し込まれて、迷っているところで」
「ええっ!?」
ますます驚愕した間山が、ソファの上でのけ反った。丸眼鏡の奥の瞳が、戸惑いで大きく揺れている。
「ごめん。びっくりするよね、急にこんな話」
あはは、と取り繕うように笑いかけるが、間山は笑ってくれなかった。
険しい顔で瞬きを繰り返し、それから焦った様子で聞いてくる。
「し、しないよな? 結婚」
「ん……正直。結構、揺れてる、かも」
私は首を傾げながら、ぽつぽつと答えた。すると間山は眉毛を八の字にして、ぼさぼさ頭を両手で掻きむしった。