MATSUのごくありふれた平凡な日々

「行くわよ」

“はい、姐さん”と思わず言いそうになりながら、あわてて後ろをついていく。

「でも、いとこ揃って同じ会社っていうのも、仲いいね」
「よかないわよ」
「あ、そうなの?」

けんもほろろな言い方に、松はひきつり笑いを浮かべる。

「同じ会社なのは」

美紀が言いかけてやめた。

不審に思って顔を見上げると、誰かを見ている。

視線の先をたどると、暁がさっきの美紀と同じように壁に寄りかかっていた。

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