MATSUのごくありふれた平凡な日々
「元々、あの会社は祖父が社長だったんだ。
僕も美紀もばれないように、それぞれ母方の遠縁の姓を名乗っているから、繋がりはわからないだろうけど。
お互い従兄妹同士」
3人とも顔をあげて暁を見つめる。
「そう、なんですか」
瑠衣がやっとのことで口を開いた。
「あの社長、ああ、もう元社長か、に嵌められてね。
贈収賄罪と脱税が問われて、社長職を追われた。
信頼していた部下だったから、ショックだったんだろうね。
事情徴収や週刊誌に追われたりして、心労がたたったのか、3か月後に心臓発作を起こして、他界した。
着服したとされた借金などもあって、結構、生活は変わったね。
一家離散は免れたけど」