MATSUのごくありふれた平凡な日々
一家離散。
その言葉は松の心を刺した。
微妙に視線を外して俯かせる。
“松、ごめんね”
小さい頃に言われた母の声が蘇る。
息を吸って、吐いて。
松は胸の内で繰り返して唱える。
「だから、私怨。
おまえたちは関係ないし、そういう意味でも巻き込まないように、僕と美紀は責任をとって辞めたんだ。
会社も生贄がいた方が、その後立て直し易いから」
巻き込まないよう。
責任取って・・・?
松はがばりと顔をあげた。