急募!ベリーの若様が花嫁を御所望です!

先程聞き捨てならない言葉を耳にしたのですが…。
正妻の子ではない…愛人の子というのは、そんなに恥ずかしい存在なのでしょうか?
私はあなた方の言葉を借りれば、恥ずかしい愛人の子に当たりますが…社交の場にも、兄のパートナーとして堂々と出ていますけど?
ご存知ではない?そういう場で幾度かあなた方にお会いした事もありますわよね。毎回ご挨拶に来ていただくのに…お忘れですか?
それとも…わかっていて一護に喧嘩をふっかけてきているのですか?」

池澤の父親と兄…つまりは二年前に亜里砂を理不尽な理由でクビにした前職の会長と社長は、山藤の言葉にハッと息を止め青褪めた。

「すみません!申し訳ございません!我々が一護に楯突くことなど、あろう筈がありません!あ…あれは言葉のあやというか…つい腹立ち紛れと申しましょうか…。他意はなく、怒りに任せての言葉でございます。本当にすみませんでしたッ!」

「今更謝られても…貴方が私の前で先程言われていた『これだから愛人の子は』という台詞は、もう取り消せませんからね…。
其方も一護の事情はご存知でしょう。その上でのあのご発言であれば、あなた方お二人の方が、そこの池澤公平さんより、よほど無礼ですよ」

「ひっ!すみませんでしたっ!」

「ふんっ!」

「カナ…それは後できっちりカタをつけよう。煮るなり焼くなり、お前の好きにするといい。
だが俺はとっとと本題に入りたい。あんた達、いいからとにかく全員座ってくれないか」

大也が指で向かいの、五人はゆうに座れるソファーを示す。

池澤の父親や兄と同時に入室した、亜里砂が言うところのSS眼鏡の男が、その横の一人がけのソファーで、長い足を組んでゆったりと座り、池澤父子の様子を半笑いでずっと眺めていた。

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