急募!ベリーの若様が花嫁を御所望です!
池澤の父親と兄が慌てて池澤を引き摺り、ソファーに座るのを待って、大也はゆっくりと話し始めた。
「知っているかもしれないが、この男は現在うちの会長、一護金持の第一秘書を務めている葉山だ…」
「存じております。若様にはお従兄弟様に当たられるお方ですね。葉山造船の御曹司であられる…。パーティー会場で何度かご挨拶させていただいたことがあります」
とりすました顔で父親が言うが、先程の醜態を見た後では、白けるばかりだ。
「ああ…。弁護士の資格のある葉山にも同席してもらって、其方に申し入れたい事が幾つかあるんだ…」
「お前もカナも弁護士資格なんか持ってるくせに…。ちぇ、偶々俺がこっちに来てたからって、人使いが荒い」
ボソッと葉山が言うのに、大也が小声で答える。
「忙しいとこ悪いな、湊。さっきの見てたろ?コイツら相手に、俺もいつまで冷静でいられるかわからんからな。ぶっ殺しそうになったら止めてくれ」
「はいはい」
「ところで…うちの愚息は、若様にどのようなご迷惑をおかけいたしましたのでしょうか?」
「は⁉︎カナ?お前、何と言って呼び出したんだ?」
「ただ『池澤公平さんの事で若様がお呼びです』とお知らせしただけですよ」
「それだけで…悪いと決めつけて、何も聞かずに息子をあんなに殴りつけたのか…」
「いえ…先ほども申しましたが…此奴は常日頃から、家名に泥を塗るようなことばかりしておるのです。以前にも悪い女に引っかかり、社内の噂になるような大騒動を引き起こしまして…」