急募!ベリーの若様が花嫁を御所望です!

「先程のあなた方の言い分では、その悪女が池澤公平氏に横恋慕をし、家庭を壊した…ということだったと思うが…。
今の言い方だと、池澤氏がその悪女とやらに、相当執着しているように聞こえたんだが…?しかも、現在進行形で」

「いえいえいえ!執着など!そんな事は決してありません!」

「あの忌々しい女!若様が気にされるとは、このベリータワーでも何か騒動を起こしましたか」


「加納亜里砂は…現在俺の婚約者(仮)で、近いうちに俺の妻(希望)となる女だ…」


「…へっ?」
「今…なんと…?」

湊の半笑いが目の端に入ったが、大也は気にしない。

「あなた方が、『忌々しい女』と言ったその女性は、近いうちにこの俺…一護大也と結婚する(筈の)女性だと言っている…」

「そ…そんなの嘘だッ!認めないッ!」

父兄の隣でずっと黙っていた池澤公平が、大也の言葉を大声で遮った。

「俺は認めないぞ!」

「あんたが認めようが、認めまいが…これはもう決定事項だ…」

池澤は、ぎりりと唇を噛み大也を睨んだ。

「あ…あの女が…一護の若様の…婚約者…」

「まだあの女呼ばわりか!いい加減、言葉を慎め!」

「は!申し訳ありません!」

「先程、其方に申し入れたいことが幾つかあると言っただろう…」

「はい…」

大也が亜里砂を婚約者と言った瞬間から、池澤の父親と兄の顔色が血の気を失くし始めている。

「こちらから、其方への要求は…」

大也は一度大きく息を吸いながら、長い足を組みかえ、ゆっくりと言った。

「一に…池澤公平氏の加納亜里砂への今後一切の接近等禁止。二に…二年前、理不尽な理由で婚約破棄され、会社をクビになった亜里砂に、あなた達親子が心からの謝罪をすること。
その二つを要求する」

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