北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅱ 『溺愛プロポーズ』
累は突き出された手のほうにまわって、それを取った。
「ありがと」
おずおずと握り返した凛乃が、照れたように微笑んだ。
一段下りるごとに両足をそろえるけど、そのたびに左右に身体がかしぐ。慣れない格好で、バランスがとりにくいらしい。
「あと3段」
自分は2段先に片足を下ろしながら励ましの声をかけたとき、背後からのいくつもの羽音にふりむいた。
真っ青な空に、白鳩の群れが翔んで行く。
「ピジョンリリースだぁ」
凛乃もせいいっぱい首を伸ばして、眩しそうな眼差しでそれを見上げている。
よくわからないけど、結婚式の演出、ということだろう。青と白のコントラストはきれいだし、なんとなくおめでたいような感じもする。
「ありがと」
おずおずと握り返した凛乃が、照れたように微笑んだ。
一段下りるごとに両足をそろえるけど、そのたびに左右に身体がかしぐ。慣れない格好で、バランスがとりにくいらしい。
「あと3段」
自分は2段先に片足を下ろしながら励ましの声をかけたとき、背後からのいくつもの羽音にふりむいた。
真っ青な空に、白鳩の群れが翔んで行く。
「ピジョンリリースだぁ」
凛乃もせいいっぱい首を伸ばして、眩しそうな眼差しでそれを見上げている。
よくわからないけど、結婚式の演出、ということだろう。青と白のコントラストはきれいだし、なんとなくおめでたいような感じもする。