北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅱ 『溺愛プロポーズ』
「おぉ……」
凛乃が感嘆の息を漏らす。
連写でもしたのか、凛乃が身体をひねったときの袂の揺れや、段に下ろしかかって浮いている累の足先が、しっかり捉えられている。
直立不動で微笑む記念写真よりも、ずっといい。
「これ、写真教室のコンペに出していい? コンペって言っても、教室内で見せ合うだけ」
「ネットとかに上げないなら……」
可否を問う目がまた来ると予測していたから、累はあっさり同意の首肯をした。
凛乃は横顔が大きな髪飾りの陰になっているし、累に至ってはほぼ後頭部しか写っていない。本人たち以外は、だれともわからない画だ。それに反りかえって上を向いていたせいか、猫背が伸びて見える。
「やったぁ。あとでまとめてデータ送るね」
凛乃が感嘆の息を漏らす。
連写でもしたのか、凛乃が身体をひねったときの袂の揺れや、段に下ろしかかって浮いている累の足先が、しっかり捉えられている。
直立不動で微笑む記念写真よりも、ずっといい。
「これ、写真教室のコンペに出していい? コンペって言っても、教室内で見せ合うだけ」
「ネットとかに上げないなら……」
可否を問う目がまた来ると予測していたから、累はあっさり同意の首肯をした。
凛乃は横顔が大きな髪飾りの陰になっているし、累に至ってはほぼ後頭部しか写っていない。本人たち以外は、だれともわからない画だ。それに反りかえって上を向いていたせいか、猫背が伸びて見える。
「やったぁ。あとでまとめてデータ送るね」