北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅱ 『溺愛プロポーズ』
客間の座卓を挟んで2対2。
いざ招き入れられて自分の両親と向かいあうと、想像していた以上に不自然すぎて落ち着かないものだった。
「小野里累です。凛乃さんとお付き合いさせていただいています」
正座で頭を下げる仕草はぎこちなく、いつも以上に棒読み気味だ。
「凛乃の父です。こちらは母親の」
自己紹介を促されたものの、母親はアゴを突き出すように会釈しただけだ。
お茶を配りにきた姉が、ワクワクした目配せを残して出ていく。
襖が閉まると同時に、母親が顔を上げて言った。
「年収は?」
「は? いきなりなに」
反発する凛乃に挑発的な笑みが返ってくる。
「悠長に世間話してたってしょうがないやん」
いざ招き入れられて自分の両親と向かいあうと、想像していた以上に不自然すぎて落ち着かないものだった。
「小野里累です。凛乃さんとお付き合いさせていただいています」
正座で頭を下げる仕草はぎこちなく、いつも以上に棒読み気味だ。
「凛乃の父です。こちらは母親の」
自己紹介を促されたものの、母親はアゴを突き出すように会釈しただけだ。
お茶を配りにきた姉が、ワクワクした目配せを残して出ていく。
襖が閉まると同時に、母親が顔を上げて言った。
「年収は?」
「は? いきなりなに」
反発する凛乃に挑発的な笑みが返ってくる。
「悠長に世間話してたってしょうがないやん」