北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅱ 『溺愛プロポーズ』
シャッター音が響き渡り、累が顔を上げる。
「凛乃……」呆れた目で「あやしいよ」
「へ、へへへ」
スマートフォンをしまいながら、にやにやと近づく。
「通報されたらどうするの」
「累さんが許してくれたら罪にならないもん」
そう答えるときでも、目線は顔じゃなくて首から下に向かってしまう。
「帰ったらすぐに脱いじゃうから、スーツ姿の写真押さえたかったんだー」
「もしかしてそのためにここで待ち合わせた?」
「こんなにうまくいくとは思ってなかったけどね」
漏れるニヤつきをいなすように、累はロビーチェアに載せていたコートをひるがえして腕を突っ込んだ。
「凛乃……」呆れた目で「あやしいよ」
「へ、へへへ」
スマートフォンをしまいながら、にやにやと近づく。
「通報されたらどうするの」
「累さんが許してくれたら罪にならないもん」
そう答えるときでも、目線は顔じゃなくて首から下に向かってしまう。
「帰ったらすぐに脱いじゃうから、スーツ姿の写真押さえたかったんだー」
「もしかしてそのためにここで待ち合わせた?」
「こんなにうまくいくとは思ってなかったけどね」
漏れるニヤつきをいなすように、累はロビーチェアに載せていたコートをひるがえして腕を突っ込んだ。