北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅱ 『溺愛プロポーズ』
「ほんとお義母さん尊敬する。お義母さんみたいな子育てしたい」
 つぶやいてから、凛乃の顔には探るような色が浮かんだ。
「あのね、もしかしたらね」
「なに?」
「できたのかなと思うんだけど」
 できた。
 できた?
 ハッとして足を踏み出して、膝をぶつけたコタツテーブルが激しく揺れた。
「ちょ、だいじょうぶ?」
 凛乃は心配するけれど、ちっとも痛みを感じなかった。
「こどもってこと?」
 出てきた声が上ずっていた。
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