独占欲に目覚めた御曹司は年下彼女に溢れる執愛を注ぎ込む

「……今日は遅いから、また近いうちにちゃんとおじさんに挨拶に行きたいな。
葵ちゃんとお付き合いさせてもらうことになりましたって」

「えっ!? あっ、そうですよね……っ」

須和の言葉に、葵の頬がじわじわと赤く染まる。

今まで利光に厳しく育てられてきた葵は、色恋を彼の前で微塵も出したことがない。
昔からよく知る須和と一緒に現れた時、一体どんな顔をするだろうか……?

「ふふっ、そんなにイヤ? おじさんに話すの」

「い、いえ……そんなことはないんですけど。ちょっと恥ずかしいというか」

ごにょごにょ葵が言い訳を並べていると、車が葵の自宅に到着した。

(あ、着いた......)

「……挨拶だけなんだから、そんなに恥ずかしがることないよ」

「っ……」
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