独占欲に目覚めた御曹司は年下彼女に溢れる執愛を注ぎ込む
****

総合病院の隣にある低層階の高級レジデンスに着くなり、葵は小さくため息をついた。

(やっぱり綺麗なところ……)

緑に囲まれ、温かみのあるオレンジのライトスポットで照らされる様に、
葵は密かに雰囲気の良い建物だなと思っていた。

エントランスをくぐると、にこやかにコンシェルジュに出迎えられた。須和と一緒にエレベータに乗る。

(すごい、何ここ……!)

降りたのは最上階の五階ーー。
ガラス窓の向こうに見えるオシャレなバルコニー……と、たった一つの玄関。

「どうぞ、入って」

「はい……!」

(もしかしてこの階、須和さんしか住んでない?)

部屋の中も葵の予想を遥か上をゆく、超豪邸だった。
広々としたリビングに、革張りのゆったりとしたシックなソファ。
壁にはモダンな絵画に、ワインセラーが見える。
こぎれいで、いかにも須和らしいセンスだと葵は思った。

「葵ちゃん適当に座ってて。今何か飲み物出すから」

「ありがとうございます。てきとうに……」

全く気が休まらない葵は、肩に力を入れたまソファの端にちょこんと座った。
< 127 / 209 >

この作品をシェア

pagetop