エリート脳外科医の溢れる愛妻渇望~独占欲全開で娶られました~

「あけましておめでとう」

「おめでとうございます」


 久しぶりに顔を見たけれどやっぱりイケメンだ。貴利くんなんかよりもずっとかっこいいんだから。と、ふと彼のことを思い出して気分が沈む。


「利用券ってここで作れるの?」

「えっ。は、はい。作れます」


 頭の中から必死に貴利くんを追い出していると、三雲先生に尋ねられた。どうやら初めての利用らしい。私は新規利用券の申込書を取ると三雲先生に渡す。


「三雲先生は市内にお住まいですか」

「うん。病院の近くのマンション」

「それでしたら、こちらの申込書に記入をお願いします。あと、確認のため身分証明書も一緒に見せてください」

「はーい」


 緩く返事をすると、三雲先生はボールペンを手に取り申込書にすらすらと記入をしていく。


「千菜ちゃん。今日は仕事何時まで?」


 住所を書きながら三雲先生が尋ねてくる。


「今日ですか? 六時頃には終わると思います」


 今日は早番だから本当なら五時には終わるけれど、そのあと選書会議に出ることになっていて退勤時間が一時間ほど遅くなってしまう。週に一度、選書担当の職員とカウンター担当の職員数名で、新刊本を選んだり、利用者さんからリクエストを受けた本の選定などを行う大切な会議だ。


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